「やぁ、あけましておめでとう。デーデマン」
「……おめでとう」


只今の時刻朝の6時。
当たり前にまだ寝ていたデーデマンはいきなりの訪問に無理矢理眠りから起こされていた。
眠いのに何とか起きてみれば、見たくもない顔。


「何しにきたのさ、ユーゼフ」


なのでデーデマンの口調はどこか刺々しい。


「何ってねぇ…」


むすっとしたデーデマンの表情にユーゼフは小さく笑いポケットから何かを取り出す。
それは一見手紙のように見えるが。


「………なに?」


その長方形の紙には……デーデマン家の住所と名前が書いていた。
ユーゼフは訝しげな顔をするデーデマンにそれを手渡す。


「ハガキだよ」
「はがき…?」


ぴらっとデーデマンが後ろを捲ると裏には鼠の絵。
これは…。


「何でもニホンという国では新年にこれを送るらしいからね」
「………」


にっこりと笑うユーゼフに怒る気もデーデマンは失せてしまった。
はた迷惑なお向かいの主人は更にポケットから何かを取り出しデーデマンに手渡す。


「後はね、お年玉だよ」
「……はぁ」


最早溜息をつくしかない。
しかもお年玉といってもそんな少しのお金ではなく100万単位。はたから見ればおかしなことだが生憎と二人とも大金持ちな訳で。








「だっ旦那様これなんですかっ?!」

ユーゼフに感化されたデーデマンが使用人'sにお年玉を贈って、思いきりびっくりされるのは別の話。





結娜様から頂いて来ましたお正月小説です!
もうとっくに掲載を終了していたんですがお願いしてみたら当サイトに載せることを快く承諾してくださいました!ありがとうございます!
惜しくも最初の「大晦日編」は見逃してしまったんですが、「お正月編」のセバとデー様のいちゃいちゃっぷりにデレデレ〜です(笑)
そしてそれが屋敷中の周知の事実なのがまた良い!!

素晴しい萌え小説をありがとうございました!!!


 
gift