ふっさふさのしっぽに、ぷるぷる震える猫の耳。
一体どこからツッコメばいいのだろうか?


『ハロウィン?』



「うぅー…」
「何を馬鹿げたことをしてるんですか、貴方は」
「いったー!!」


むぎゅっとシッポを掴むと悲鳴がデーデマンからあがる。普通はそれに、神経なんて通ってない筈…なんだろうが。


「痛っ! いっ痛いよ、セバスチャン!?」


うるうると目を潤ませ始めたデーデマンに、セバスチャンの眉間には皺が寄った。
ぱっとシッポを放すと、どさりと床にデーデマンを落とす。


「っ、痛いのに〜」
「……貴方という人は」


恨みがましくセバスチャンを見上げたデーデマンは、彼の顔を見て顔を青ざめさせた。
ガタガタと震えて後ろに後退る。


「せっセバスチャン…?」
「何回、俺は貴方に注意しましたか」
「うっ!」


ザクッとナイフが頬を掠めた。
目にも見えない早さでナイフを投げたセバスチャンは、笑顔だった。 笑顔だったが、オーラがとてつもなく黒かった。


「あはは……」


笑うしかない。
本能的にこれはヤバイとアラームが鳴っているが、逃げられる状態ではないだろう。
というか逃げた方がヤバイ…ような気がする。


「―――ほぉ」
「?!」
「まだ余裕があるみたいですね」
「ひっ!」


ぐっと無理矢理抱き上げられ、担がれるように肩に乗せられた。
本当に逃げられない状態になったデーデマンは小さく悲鳴をあげたが、彼が暴れる前にセバスチャンは釘を刺す。


「旦那様」
「っ! 下ろし――」
「お仕置きしますよ」


ぴたり、と。

見ている方が可哀想なぐらいに、デーデマンは大人しくなったらしい。








“TRICK or TREAT”

尋ねる人は選びましょう。



結娜様から頂いたハロウィン小説です!
猫!ネコ!ぬこーーーーー!!(!?
デー様ぬこのイメージは魔女宅のジジらしいです。
黒猫、そして露出・・・・・!
なんてことだ、萌えすぎる・・・
ステキ小説ありがとうございましたあ!!!!


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